漏電の許容範囲は1mA程度です
2016.06.06
漏電とは、本来電流が流れてはいけない所に電流が漏れて行く事です。この電気の漏れを防止するため、屋内配線や電気器具には、あらかじめ、この漏電を防止するため、絶縁が施されています。しかし、この絶縁物が劣化して損傷したり、水をかぶったりして、絶縁不良を起こして、漏電を起こす事があります。漏電は感電事故や火災の原因になるもので大変危険な現象です。
本来、流れてはならない所に漏れる電流ですので、理想的には許容範囲などなく、0であるべきです。しかし、ほんの微弱電流では検出自体が困難な上に、この漏電による火災や感電の危険性を防止するという観点から、家庭内の100V電源では、1mA以下(150V以下で、絶縁抵抗が0.1MΩ以上より算出)許容範囲とされています。
例えば、感電による人体への影響は、どれだけの電流が、どの部位に、どれだけの時間流れたかにより、危険性が異なります。普通の人では、1mAではピリッと感じる程度で、10mAでは耐えられない程ビリビリし、20A以上では流れる時間により、死亡の危険が生じます。これで許容範囲1mAのイメージが判ったと思います。
漏電による危険性を防止するために設置される漏電遮断器は、30mA以上で動作し、0.1秒程度で漏電電流を遮断してくれます。従って、もし感電してもごく瞬時で、死亡の危険性を防止できる設定になっています。